夏は暑い日が続くので、汗をおさえるために制汗剤を利用する方は多いのではないでしょうか。特に深刻なのは、汗じみが目立つ脇(わき)ですね。そのため、他の部分より脇に多めに制汗剤をスプレーもしくは、塗ることもあると思います。
しかし、肌の弱い方やアトピーの方は、制汗剤を利用する際に注意する必要があります。制汗剤の利用で皮膚がかぶれたり(接触皮膚炎)、アレルギー皮膚炎となり、かゆくなる場合があるからです。
今日は、脇が制汗剤でかゆくなった場合の対処法と、制汗剤を使わずに体臭を防ぐ方法を紹介します。
脇が制汗剤でかゆくなる原因はアレルギーかも?
制汗剤には汗をおさえるために『収れん剤』と、汗を栄養として増える細菌の繁殖を抑える『抗菌剤』が入っています。肌が弱い方だと制汗剤の成分でかぶれてしまうことがあります。
ちなみにかぶれにも2種類あるので、覚えておきましょう。
- 普通のかぶれ(接触皮膚炎):刺激の強いものが皮膚に触れた時に炎症をおこす
- アトピー性皮膚炎:特定の成分を体が敵だと思い、免疫が強い拒否反応をおこす
アトピー性皮膚炎の方が、症状は重く治りにくいケースが多いです。多くの方は、なにかしらのアレルギーを持っていますから、制汗剤を使ってかぶれたりかゆくなった場合は使用をやめ、皮膚科で検査してもらいましょう。
制汗剤に含まれる特定の成分に、肌がアレルギー反応を示している可能性があります。
また、脇はよくこすれるので、皮膚の中でもかぶれが起きやすい部分です。脇の脱毛やカミソリで毛を剃っている場合には、刺激に敏感になるため特に注意してくださいね。
制汗剤に入っている刺激の強い成分
制汗剤で使われている収れん剤と抗菌剤にはどのようなものがあるのでしょうか?一般的な制汗剤でよく利用される収れん剤と抗菌剤の成分と働きを紹介します。
収れん剤で多く使われているのは以下の成分です。
- 塩化アルミニウム
- 塩化アルミニウム水和物(クロルヒドロキシアルミニウム)
- ミョウバン
- クエン酸
- 硫酸亜鉛
- パラフェノールスルホン酸亜鉛など
私が以前使っていた制汗剤には、パラフェノールスルホン酸亜鉛が入っていました。
収れん剤には、汗腺(かんせん/毛穴に入っている汗を出す腺)を引き締めて、汗を出すのを止める働きがあります。汗を強制的に止めてしまうため、制汗剤の使いすぎには注意が必要です。
一方、抗菌剤で多く使われているのは以下の成分です。
- 塩化ベンザルコニウム
- イソプロピルフェノール
- イソプロピルメチルフェノール
- パラベン
- トリクロサンなど
抗菌剤には、ニオイの原因となる菌を殺菌する働きがあります。
他にも、清涼感を出すために、エタノールや香料が入っている制汗剤もあります。私が過去に使っていた制汗剤には、イソプロピルメチルフェノールが入っていました。
エタノールが多く入っているクールタイプの制汗剤は、スースーして気持ちがいいのですが、肌が弱い方にはおすすめできません。私も肌が弱い方で、好んで毎朝ぶっかけていましたが真っ赤になってしまったことがあります。
制汗剤を使わずにニオイを防ぐ方法
肌にやさしいオーガニックタイプの制汗剤も今は販売されているため、肌が弱い方はそちらに切り替えるという方法もあります。
しかし、どうしても長く利用しているとかゆみやかぶれが出てしまうという方は、無理に汗を制汗剤で止めるのではなく、抗菌加工されたシャツや下着を利用すると、汗のニオイを減らすことができます。
汗がニオイを発するのは、皮膚の表面のアカや皮脂を細菌が食べて繁殖するためなので、細菌の繁殖を抑えることは、ニオイの予防に効果的です。
あと、ノンアルコールのウエットティッシュを持ち歩き、汗をかいたらこまめに拭き取ると、ベタベタも取れてスッキリしますよ。※アルコール入りは消毒にはいいですが、肌が弱いとかぶれてしまうので注意してください。
デオドラントシートも便利ですが、あまり刺激が強いだと、殺菌成分やエタノールが多く配合されていますから、低刺激のものを選びましょう。
衣類につけるデオドラントスプレーを利用するのも効果的です。
他には、脂っこい食べ物ばかり食べず野菜・フルーツを多く摂ること、普段から軽い運動で汗を流して汗腺がつまらないようにするなど、健康的な体を維持することも体臭を防ぐのに効果的です。
まとめ
脇はよくこすれるので、制汗剤の刺激を受けやすいです。制汗剤には収れん剤と殺菌剤が入っており、特に収れん剤は強制的に発汗を止めてしまうため、使いすぎると肌への負担が大きくなります。
肌が弱い方は、抗菌加工されたシャツや下着を着用するか、こまめに汗を拭き取る、衣類用のデオドラントスプレーを利用することで、制汗剤を使わなくても体臭をカバーすることができます。
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